トピックス 2012/4/8
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原発こぼれ話「再稼働は出来レースか?」
「大飯原発再稼働を許さない4・7関西集会」報告
4月7日、滋賀県大津市の琵琶湖畔なぎさ公園は海風ならぬ湖からの冷たい風が吹き抜けていた。その寒風のなか、600名の参加者をえて「大飯原発再稼働を許さない」関西集会が開催された。集会後のデモは関電の滋賀支店をめざし、抗議の声をあげた。集会では福島からの避難者の訴え、福井からの報告、春休みに子どもたちを受け入れた方の体験談などが紹介された。
そうしたなかで明らかになったのは、関電大飯原発の再稼働にたちはだかっていた枝野幸男経済産業相の再稼働に対する否定的発言、西川一誠福井県知事のまだ安全は確認できていないという態度がポーズに過ぎないという指摘である。
野田首相と関係3閣僚の会合において運転再開を判断する新安全基準≠ェ示され、9日以降の週にも枝野が福井を訪れようというのだ。その新基準たるや、「事故の知見・教訓を踏まえた新安全規制の前倒し」としていくつかの対策の実施計画が明らかになっていればいいという杜撰なものだ。
東電福島原発の核過酷事故の原因は公式見解≠ナは津波だとされているが、それは願望にすぎず、地震によって壊れたという指摘を否定することはできない。こうした疑念が十分に明らかになるまで、「安全だから再稼働」などと言えるはずがないのだ。
にもかかわらず、新基準が示されることによって、枝野や西川は手を打つのではないかと疑われている。そのシグナルは、新幹線の敦賀への延伸や高速道路を中部圏へというお馴染みの公共事業による利益誘導である。こんなものと引きかえに県民の安全を売り渡していいのかと思うのだが、ここまでポーズでも反対してきたのだからもういいだろうということか。
結局のところ、そうした妥協を許さない脱原発の力こそが、たとえここまで出来レース≠ナあったとしてもこれを粉砕し、これまで言い続けてきたことを最後まで守り続けさせることになる。なにしろ、どんなことをしても現状の原発の安全を確認することなどできないのだから。 (晴)
大飯原発再稼働を許さない4・7集会決議
2011年3月11日、東日本大震災による東京電力福島第一原発の大事故は、空気・水・大地・海を放射能で汚染し、人が生活できない状況をつくりだし、多くの人々が避難を強いられました。事故収束の見通しは立たず、汚染は続いています。
地震国・日本に54基もの原発が存在すること自体が異常なのです。原発を国策として、安全神話をもって推進してきた政府・財界・電力会社・御用学者・マスコミに福島原発事故のすべての責任があります。
現在、稼働している原発は、北海道電力泊3号機のみで、それも5月5日には定期検査に入り、停止する予定です。原発による電気が無くなる日が実現します。
政府・財界は原発による電気が無くとも、日々の暮らしや経済に破綻などが起きないという現実があらわれることに恐れをなし、原発の裏に隠された核政策が停滞すること、財界・電力会社にとって莫大な儲けができなくなることなどへの危機意識から原発再稼働の動きを強めてきました。その突破口が大飯3・4号機なのです。
野田首相は4月上旬に「政治判断」で再稼働を決定し、実施させようとしています。
福島原発事故後の全国での「原発はいらない」という市民・労働者の集会・デモ、1000万人署名をはじめ「原発NO」の世論の高まり、それに押された嘉田滋賀県知事など首長の慎重論などもあり、首相は暫定安全基準を作成し、新基準をもって福井県知事・おおい町長にあらためて同意を求めようとしています。
大飯原発など福井県若狭にある原発で大事故が起きたなら、近隣で生活する人々の被害のみではなく、いのちの源「びわ湖」が汚染されます。私たちは、関西圏1450万人に重大な被害を与えるがゆえに、「原発はいらない!」「原発をなくそう!」「原発に依存しない社会をつくろう!」の声をあげているのです。
私たちは、福井県・滋賀県・京都府をはじめとする立地自治体および隣接自治体が、住民のいのちと暮らしを守るため、大飯原発3・4号機の再稼働に同意しないことを求めます。同時に、隣接自治体が立地自治体なみの安全協定を求めていくことを強く支持します。政府に原子力推進政策をやめ、再生可能エネルギー政策に転換することを強く要求します。
私たちは、大飯原発の再稼働に断固反対します。
以上、決議する。 ‐集会参加者一同
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